■Online Journal NAGURICOM
沢栄の「さらばニッポン官僚社会」
<番外篇>地中のベンゼン、ニューヨークで重大な健康被害

(2017年3月27日)

豊洲市場の地下水から環境基準の100倍に当たるベンゼンが検出された東京都の再調査結果に対し、都の専門家会議(平田建正座長)は「科学的には安全」と評価したが、ニューヨーク市で地中のベンゼンを含む汚染物質が水道管などを通して住民に重大な健康被害を及ぼしていることが27日に分かった。 平田座長はベンゼンの異常値検出について「安全性は地下と地上を分けて考える必要がある」と述べ、「地上は安全」と強調したが、不用意で無責任な発言に批判を呼ぶのは必至だ。

ニューヨーク市の法曹関係者によると、ブルックリンとクイーンズ地区にまたがるニュータウンクリーク地域は、1840年代から石油精製基地として知られ、エクソンやモービルの石油燃料タンクが林立していた。 この近辺で1978年に石油の漏出が見つかり地中、水中の汚染問題が発生。 米環境保護局(EPA)が調査に乗り出し、1990年〜2008年の間の住民調査から、4分の1マイル以内の近隣に住む住民のがんの発生率が他の地域に比較して著しく高いことが判明した。 とくに地中深く染み込んだ石油から地中に浸透した有害物質の除去は困難、とされた。

東京都は、ベンゼンなど地中の汚染物質が鉛管を浸透して水道に侵入し、鮮魚の処理にその汚染水を使用してしまう最悪のケースを想定してこの問題に対処する必要がある。