■Online Journal NAGURICOM
 


矢野直明+サイバーリテラシー研究所
『子どもと親と教師のためのサイバーリテラシー』
合同出版■本体1600円+税
ネット社会で身につける正しい判断力




 小学生でもブログで情報発信する時代です。インターネットについての正しい知識は、子どもにとっても、親にとっても、そして教育現場をあずかる教師にとっても、もはや避けられない基本素養と言えるでしょう。
 本書は、著者の持論である「サイバーリテラシー」という考えのもとに、インターネットの基本的な仕組み、電子メールの使い方、ケータイ利用のルールとマナー、インターネットの便利さと危険、サイバー空間と現実世界の違いなどを、イラストをふんだんに使ってやさしくガイドしたもので、家庭や小中高校の学校現場などで、教科書、あるいは副読本として活用されること意図しています。
 冒頭に「インターネット心得7カ条」、巻末に「子どものインターネット利用で親が心がけるべき5カ条」を掲げました。パソコンやケータイに向かう前にこれらの基本を確認してください。
 ちなみに「インターネット心得7カ条」は

1. クリックする前にひと呼吸
2. 文字だけのやりとりは慎重に
3. なりすましに気をつけよう
4. タダより怖いものはない
5. ちょっと待て、その情報はだれのもの
6. 個人情報をすぐ教えない
7. ウソ、ホントは自分で判断

 で、記述は35章にわかれ、それぞれに簡単な「用語解説」や保護者向けの「アドバイス」があります。

 これまでの子どもたちは、親や地域の人びとと体面的な(肉体的な)コミュニケーションをしながら多くのことを学んできましたが、これからは現実世界でそういった訓練を受ける前に、いきなりサイバー空間に飛び込んでしまいます。多くの親は、自分たちがインターネットに不慣れなために、それを放置しがちですが、いま大事なのは、親も子どもといっしょになってインターネットについて学び、その便利さと同時に危険性について十分認識をもつことです。

 これからの社会を快適で豊かなものにするためには、すべての人が「サイバーリテラシー=IT社会を生きるための基本素養」をもたなくてはいけない、というのが著者の考えで、巻末にサイバーリテラシーの簡単な解説もあります。


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