Kiatsunoma

Tuesday, February 18, 2003

今年の冬はまったくひどかった。と言って、それがまだ続いているわけですね。
太平洋岸の冬は、西高東低の気圧配置がぴたりとおさまって、寒くてもカラッとした晴天の日が続いたりするものだが、どうですか、この猫の目のように変わる気圧配置。しかも寒い。

じつは1月19日から2月4日までハワイに避寒に出かけていました。1月7日ごろから風邪にやられ、10日から4、5日寝込んでしまい、こんなことではと転地療養を試みた次第です。
ハワイはいま雨季で、決していい条件ではないのだけれど、曇ったり、雨が降ったりしても、一日中それが続くということはなく、雲は激しく動き、雨がやめばすぐ暑い日光がふりそそぐ。何より、空気が乾燥している。カナダなどの北国から、それこそ避寒で訪れる人が多く、日本からの観光客はそれほど多くはないが、ハワイとしてはむしろ掻き入れどきのようでした。

ハワイ滞在中は快適に生活してきたのだが、帰国したとたんに風邪がぶりかえしてしまい、つくづく日本の風土はあわないと思い知らされました。じっさい、帰ってからの天気は悪く、このところ雨ばかりですね。日本の風土と日本人の精神風土は、もちろん密接に関係しているわけで、ハワイではそんなことも考えたのですが、それについてはまたのちほど。

前回の投稿からまた間隔があいてしまいました。
いただいたメールの紹介の続きです。やはり昨年にいただいたものです。
<東京都在住、31歳の主婦です。同士がいたのかと、とても嬉しくなりメールしました。実母と叔母も「気圧の魔」に昔から囚われていました。私は、20歳を超えたあたりから症状が出始めているようです。つらいときは、偏頭痛(鎮痛剤の効き目なし)、肩こり(肩に人が乗っているんじゃないかと思うほど重い)、背中がこる、虚脱感、怒りっぽい、めまい、嫌味っぽい、まさに東山さんのおっしゃる通りです>
Sさんの血圧は正常なようです。
<母とは、電話するたび、今日の体調はどうだったか、という話題から始まります。いつも本当にぴったり同じ症状です>。わかる、わかる。
<夫があまり理解を示しません。というのは、母と同じ症状ということで、ただの「仲良し親子」のように受け取られてしまうのです。「インターネットで調べて、同じような人がいたら理解しようとするよ」と言われ、昨日から楽になってきたので(その前日まで最悪な状態でした)サーフィンしてみた次第です>。

検索していて、当ホームページが引っかかったということのようでした。この辺がインターネットのおもしろいところです。どんなに少数であろうと、同じようなことに悩んだり、興味をもったりしている人が、どこかに必ずいるはずで、そういう人が世界中に張りめぐらされたインターネットでコミュニケーションできるということです。
私が「『気圧の魔』研究会報告」などというホームページを立ち上げたのも、じつはそこにねらいがあったわけです。いまはまだ日本語だけなので、まだ限られていますが、英語版をつくれば、さらに仲間が広がるのではないかと思います。

ところで、Sさんは最後に<男性にも同じような症状で悩んでいる人がいるんですね。主人が帰宅したらHPを見てもらい、納得してもらいたいです>と書いてありました。

posted by Akira 9:32 PM

Thursday, January 02, 2003

あけましておめでとうございます

今年のお正月は、太平洋岸はまずまずの好天であけました。
日本海側はいかがでしょうか。
しかし今年は、ことのほか寒いですね。早くも南の島が恋しいです。

昨年のある日、さる女性と寿司屋で食事をしていたところ、 1杯のビールを飲んだだけで気分が悪くなったことがあります。「じつは、いま低気圧が近づいているんだよ」云々の話をしたら、その女性は「へえ、そんなことがあるんですか。おかしいのね」と言うばかりで、何の興味も示しませんでした。
こういう話は、人によりけりですからね。
ところが翌日に彼女からメールが来ました。<うーむ、『殴り込む』のホームページをじっくり読んだところ、私もかも、でした。私の場合は、低血圧(40↓90↑なんてことがある)という大前提があるので、なにもかもそのせいにしてきた嫌いがあります。ビール1杯で二日酔いになることがあり、お酒を飲むと血圧下降説に納得していました>。

先にも書いたように、低血圧の人に被害を訴える人が多いのは間違いないですね。
続いて<頭痛と首痛、首・背中の熱帯び、奈落からおいでおいでされるような睡魔に、自力回復を放棄し、身を任せ、ただただ時が過ぎるのを待つのみ、という症状に数か月に1回は襲われます。こんなときにも鏡をみるのが女。顔がこわばっているのを認めて、この顔じゃあ無理、またアイツがきたか、とあきらめる。これですね。たぶん>。

うーむ。完璧な症例ですね。まさに、アイツこそこれ、なわけです。
メールの最後に<気象との関係はあまり考えなかったなあ。これから、わたしも観察してみます>と、たいへん”前向きな”姿勢が表明されていましたが、その後会ったときに「最近はどうですか?」と聞いたら、「あれはダメ。考えるといよいよ変になっちゃうんだもの。無視することにした」と、百八十度の方針転換でした。
ここが微妙なところですね。
気にしてもしょうがないものを気にしたり、あるいはそれを意識したりするよりも、無視したほうがいいというのは一理あります。面と向かい合ってぐずぐずしているのが賢明ともいえないでしょうしね。
でも、今日も気圧の魔はそこにある、わけですね。
また、「気圧の魔」症候群に悩んでいるのは女性のほうが多そうなのはなぜでしょうか。
posted by Akira 6:43 PM

Thursday, December 26, 2002

Hさんの話の続きです。「もう少し詳しい症状を教えてほしい」との私のメールの返事に<勤め先はビルの地下にあって外の様子はわからないのだが、体調でそろそろ雨になりそうだと予測できる>とありました。私も、気圧の影響を受けないような遮蔽した建物の中で仕事をしたいと思うことがありますが、気圧の影響からはどうしても逃れられないようです。
彼女の<偏頭痛は、台風や気圧の谷が近づいた時というか、気圧の変化する過程でおこります。雨が降り出してしまったら、その後は案外早くなおります。頭痛がしたり、気持ちが悪くなったりして数時間後から半日後ぐらいから、天気が変わってくることが多いと思います>とのことでした。また<気圧によるこのビョーキについて、我が国では医学的な研究がまだそれほど進んでいないようですが、それでも、「何とかしてほしい」という人のニーズは顕在化しているようなので、脳神経科の病院の中には、その筋の話を聞いてくれ、対応してくれる病院もでてきているようです。まだ、対処療法なのでしょうけれど……>とも書いてありました。

どうやら、「気圧の魔」に悩まされている人は、当初の私の予想より多いように思います。このホームページをご覧になって、私も同じような悩みがあるという方は、ぜひご連絡いただければ、と思います。
posted by Akira 10:16 PM

Tuesday, December 24, 2002

今冬の気圧配置はまったくおかしい。西高東低どころか、まるで春のように、低気圧が西から東に波状的に押しかけ、そこに寒波が重なるので、まったく辛い日々が続く(22日午前零時の天気図をみると、東側に高気圧があり、西から2つの低気圧が東進しているのがわかる)。
私はもともと寒がりなので、寒波と低気圧が同時来襲した12月7日からの寒波では、完全にダウンしてしまった。じつは前々日に友人3人が我が家にやってきて、6日は鎌倉市内をハイキングしたのだが、その夕からすでに気分が悪くなった。早く床についたが、案の定、翌朝から寝込んで、3日間を棒に振ってしまったという次第。
寒さに対する抵抗力は、年齢とともに衰えているらしく、今後は、冬はなるべく南の島か、南半球に逃れたいと思っている。

さて、ぼつぼつ、これまでにお寄せいただいた、気圧の影響に悩まされている人たちの声をご紹介しよう。まずはHさん(女性)です。今年5月にこのような便りをいただきました(<> 内がメールの文章。適当に編集してあります)。

<私も気圧アレルギーの一人です。じつは今日も朝から首筋のうしろから左側頭部にかけて痛み、仕事を休んで家にいたところ、午後になって、晴天だった空がにわかにかき曇り、今まさに雨が降ろうとしています>
こういう書き出しなのだが、低気圧による影響は雨が振り出す直前がピークなのですね。雨が降りだすと、むしろほっとするほどです。
<気圧による偏頭痛は社会的に認知されていないので、気圧のせいで体調が悪い……と言っても、ほとんど休む言い訳としかとってもらえないのです。社会人なら、そんなことで休むなんて到底理由にならないのは理解しています。が、年に何回か(台風の時とか、春先に)我慢ならない痛みに襲われ、病院にかつぎこまれて、MRIやCTをとられたことも数回あります。私の場合は医師に強力な鎮痛効果のある座薬をもらい、年に数回の魔の時をしのんでいます>
偏頭痛がひどいようで、鎮痛剤やカフェイン剤を服用しておられるようですが、<気圧アレルギーによる偏頭痛を、他の方はどのように対処しているのか是非知りたいです>と付け加えてありました。
posted by Akira 4:38 PM

読者の皆さまへ
ずいぶん長い間休載していた「『気圧の魔』研究会報告」を、ブログ方式で再開します。
これも試行錯誤ですが、この間にいただいた同病者というか、同じ症状に悩む方々のメールの内容も紹介しながら、日記ふうに綴ってみたいと思います。
よろしくお願いします。
2002.12.24
東山明
posted by Akira 4:16 PM

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